2026年5月9日、ブライトンのMF三苫薫選手がプレミアリーグのウルブス戦で、スプリント直後に左太もも裏(ハムストリングス)を痛め、無念の途中交代となりました。ワールドカップメンバー発表直前という最悪のタイミングでの負傷に、日本中が心配しています。
この怪我、実は学生スポーツでも非常に多い損傷のひとつです。今回は、ハムストリングス損傷の基礎知識から予防法まで解説します。
ハムストリングスってどこ?
太ももの裏側にある3つの筋肉(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)の総称です。走る・蹴る・ジャンプするといった動作で使われ、特に全力ダッシュや急加速の瞬間に大きな力が集中します。三苫選手も、ロングボールを追ってフルスプリントした瞬間に負傷しました。
損傷のグレードと回復期間
ハムストリングス損傷は、その程度によって3段階に分類されます。
① 軽症
筋線維の微細な損傷。引っ張り感・軽い痛み。
回復目安:1〜3週間
② 中等度
部分断裂。歩行が困難になることも。
回復目安:4〜8週間
③ 重症
完全断裂または腱損傷。手術が必要なケースも。
回復目安:3ヶ月以上
受傷直後のケア(RICE処置)
受傷後の初期対応として、RICE処置を速やかに行うことが大切です。
① Rest(安静)
無理に動かさず、患部を休ませる。痛みを我慢して動き続けるのは厳禁です。
② Ice(冷却)
受傷後48時間はアイシング。15〜20分冷やし、1〜2時間おきに繰り返しましょう。
③ Compression(圧迫)
弾性包帯などで軽く圧迫し、腫れを抑えます。きつく巻きすぎないよう注意。
④ Elevation(挙上)
脚を心臓より高く上げることで、内出血やむくみを最小限に抑えます。
なぜ学生に多い?原因と予防
ハムストリングス損傷が学生アスリートに多い主な原因は以下の通りです。
① ウォームアップ不足
冷えた筋肉への急激な負荷が最大の要因です。
② 筋力アンバランス
太もも前(大腿四頭筋)に比べてハムストリングスが弱いと損傷リスクが上がります。
③ 疲労の蓄積
練習・試合が続き、筋肉の弾力性が低下した状態でのプレーは特に危険です。
再発リスクに注意!
一度損傷した部位は瘢痕化し、再受傷しやすくなります。「少し痛みが引いた」程度で復帰するのは禁物です。体幹が弱いと骨盤が不安定になり、太もも裏への負担が増大することも覚えておきましょう。
整体でできること
急性期(受傷後48〜72時間)は炎症を悪化させないことが最優先ですが、その後の回復期には手技療法によるアプローチが有効です。筋膜の癒着をほぐし、骨盤や腰椎のアライメントを整えることで、ハムストリングスへの過剰な負担を取り除き、再発しにくい体づくりをサポートします。
「なんとなく張りがある…」という段階でもお気軽にご相談ください。早期に対処することが、長期離脱を防ぐ一番の近道です。
まとめ
ハムストリングス損傷は、ウォームアップ・筋力バランス・疲労管理で大部分が予防できます。
三苫選手の一日も早い回復を願いつつ、みなさんも自分の体のケアを怠らないようにしましょう。気になる症状があればいつでもご相談ください。

