中学生や高校生の成長期は、身長がぐんと伸びる大切な時期です。その一方で、体のバランスが崩れやすくなる時期でもあります。
その中でも注意したいのが「側弯症(そくわんしょう)」という背骨のゆがみです。
「姿勢が悪いだけじゃないの?」
「ちょっと曲がっているくらいなら大丈夫でしょ?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、側弯症は放っておくと進行してしまい、肩こりや腰痛だけでなく、将来的に呼吸器や内臓にまで影響を及ぼすこともあるのです。
この記事では、側弯症とは何か、どんなサインで気づけるのか、どんな対応が必要か、さらに整体でのケアがどう役立つのか、詳しく解説していきます。
■ 側弯症とは?
側弯症とは、背骨が本来の真っすぐな状態から左右に曲がってしまう状態のことです。
背骨が横にカーブし、見た目が「S字」や「C字」になることもあります。

「特発性側弯症」という、遺伝的要因や環境要因が関与している可能性が指摘されてる症状もあります。 詳細なメカニズムは解明されていませんが、小学校高学年〜高校生にかけての思春期に多く見られ、特に女子に多く成長とともに急速に進行する場合があります。
軽度の側弯症は痛みなどの自覚症状が少なく、気づかないまま過ごしてしまうこともあります。しかし、進行すると姿勢の左右差がはっきりし、肩こり、背中の張り、腰痛、疲れやすさなどの症状が出ることがあります。
さらに重度になると、心肺機能や内臓にも影響を与える可能性があるため、早期発見がとても大切です。
■ 側弯症に気づくチェックポイント
ご家庭でも、以下のようなポイントをチェックすることで、側弯症の早期発見につながることがあります。
・肩の高さが左右で違う
・肩甲骨の位置がずれている(片方だけ飛び出しているように見える)
・腰のくびれが左右非対称
・リュックの紐の長さがいつもずれる
・前かがみの姿勢(前屈)で、背中の片側が盛り上がって見える
この「前屈検査」は、学校の健康診断でも行われる検査の一つで、ご家庭でも鏡や家族の目で確認できます。
もし気になる点があれば、整形外科で一度診てもらいましょう。レントゲン検査により、背骨の湾曲角度(コブ角)を正確に診断することができます。
■ 側弯症と診断されたら? 対応法について
側弯症の治療やケアの内容は、湾曲の角度や進行のスピードによって異なります。
*軽度: 経過観察(10~25度程度)
軽度で日常生活に支障がない場合は、半年〜1年おきに経過を見ながら、姿勢の改善や運動療法などがすすめられることもあります。
*中度: 装具療法(コルセット)
湾曲が中等度(25〜40度程度)になると、成長期の進行を抑えるために、専用のコルセットを装着する治療が行われます。
着用時間は1日20時間以上が推奨されることもあり、本人の協力が不可欠です。
*重度: 手術(40〜50度以上)
湾曲が進行し重度になった場合には、脊椎を金属で固定する手術が検討されます。
手術には入院や術後のリハビリが必要ですが、背骨の変形進行を防ぐためには有効な手段です。
■ 整体に通うメリットとは?
「側弯症に整体って意味あるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実際、整体で背骨そのもののカーブを直接的に「矯正」することはできません。 しかし、整体には側弯症の進行を防ぐ補助的な役割や、体への負担を和らげるサポートとして、大きなメリットがあります。

◯ 姿勢や骨盤バランスの調整
日常生活の中で偏った姿勢や癖が積み重なると、筋肉や関節にアンバランスな負荷がかかります。
整体では、骨盤や背中、肩まわりのバランスを整え、正しい姿勢に導く手助けができます。
◯ 筋肉の緊張を緩める
湾曲した背骨周辺では、筋肉が常に引っ張られたり縮んだりして緊張状態にあります。
整体でやさしく筋肉を緩めることで、肩こり・腰痛・背中の疲労感が和らぐケースも多く見られます。
◯ 自分の体を知るきっかけに
整体では、身体のクセや左右差を客観的に教えてもらえるため、「どんな姿勢を取ると負担が減るか」「どんな運動が合っているか」といったアドバイスが受けられます。これは、学校や病院ではなかなか得られない個別のサポートです。
◯ コルセット装着時のサポート
コルセットを長時間着けていると、筋肉が固まったり疲労がたまることがあります。
整体でその疲れをリセットし、快適な日常生活を保つ助けにもなります。
もちろん、整体に通う場合は整形外科での診断や治療と併用することが前提です。
信頼できる施術者に相談し、無理のない範囲で受けるようにしましょう。
■ 毎日の習慣が体をつくる
側弯症の進行を完全に止めることは難しいこともありますが、日常生活の中で姿勢や体の使い方を見直すことで、負担を減らすことは十分可能です。
・スマホやタブレットを長時間使うときは姿勢に注意
・勉強時のイス・机の高さを見直す左右のバランスを意識して体を動かす(体幹トレーニングも◎)
・リュックは片方がけを避け、必ず両肩で背負う
・ストレッチや軽い運動を毎日の習慣にする
特に部活動や受験勉強で長時間座ることが多い学生さんは、姿勢を崩しやすいので要注意です。

■ 正しい知識とケアで、体と心を守ろう
側弯症は誰にでも起こりうる成長期の体の変化のひとつです。
早く見つけて、早く対応すれば、進行を抑えることができる可能性も高まります。
「ちょっと姿勢がおかしいかも?」と思ったら、まずは医療機関でのチェックを。
必要に応じて、整体でのケアや運動指導も取り入れることで、体への負担を和らげることができます。
一人ひとりの体に合ったサポートを受けながら、無理なく健康な成長を目指していきましょう。
※整体ではあくまで身体のサポートの位置づけであるので正式な診断・治療は必ず整形外科専門医の指示に従ってください。
